サルでも分かる!一句解説

こんばんは、まつをです。
松尾芭蕉としてかれこれ一年以上活動していますが、最近は漫然と読み飛ばされてしまうことが増えたように思います。

それはそれで良いのですが、もっと作品を楽しんで貰えるように、私が用いているいくつかの技法を紹介しようと思います。

いつも適当に下ネタ並べてるだけだと思ってはいけませんよ。

オマージュ

我オナる ゆえにベッドに ティッシュあり
少年よ ちんぽをしごけ アンビシャス

分かりやすいものなので、気付いて頂けることが多いのがオマージュです。言わずもがな、一つ目はデカルトの格言「我思う、ゆえに我あり(cogito ergo sum)」の、二つ目はウィリアム・スミス・クラークの「少年よ、大志を抱け(Boys, be ambitious)」のオマージュとなっています。

難しいのは、格言は大抵575ではないということです。それを如何に575の形に昇華できるのか、といった点がこの技法の見せどころとなりますね。

掛詞

ああ神よ 我は神聖 包茎
夏かしい 結い上げた髪 体操着

古くから用いられている技法の一つです。一つの言葉に複数の意味を持たせることで、575の表現範囲を拡大させることが可能となります。

一つ目は「神聖」と「真性」を、二つ目は「夏めかしい」と「懐かしい」をかけています。575という限られた文字数の中で、多彩な表現をするには取るに欠かせない技法となります。

隠喩

溢れちゃう オレのバナナの バナナオ
空を裂く 飛行機雲よ いざ子宮

これも分かりやすい、皆さんご存知の隠喩ですね。一つ目は、オレのバナナ、バナナオレがそれぞれ隠喩となっています。二つ目は分かりづらい例ですが、飛行機雲を精子の泳ぐ様に見立てています。

この手法では、読み手の想像力を刺激するという点で、作り手からの一方的ではない芸術の形が立ち現れます。

回文

自慰行為 得意の「イく!」と 言う恋路
ブヒる笑み 黒モザ脆く 見える秘部

とても難しい技法ですが、うまく行った時の喜びもひとしおの回文。575の中で回文、つまり上から読んでも下から読んでも同じとなるように成立させます。

その対称性の美しさもさることながら、言葉の意味が煩雑になるのでこれも読み手の想像力を掻き立てますね。

ボイン制限

日本一 ちんぽおいちい ちんぽ市
ワレワレハ ワレメナメナメ ハメハメダ

パッと見では気づかれないかもしれませんが、母音を制限することによりリズミカルな印象を持たせる手法となります。一つ目では「i, o, n」のみ、二つ目では「a, e」のみの母音を用いています。

ぜひ口に出して読んでもらいたくなる手法です。独り言で構いません。フェラではありませんが、口に出すと楽しくなりますよ。

ボイン合わせ

鼻つまみ 嫌がるフェラで 放つ幸
初任給 ソープに消えて ご臨終

こちらも母音に関する手法。上の句と下の句で母音を合わせています。一つ目では「a, a, u, a, i」、二つ目では「o, i, n, u, u」といった具合です。

この手法を用いることで、575の中に整合性を持たせ、またボイン制限同様リズミカルさを演出しています。

重畳

黒髪の 匂い匂い匂い匂い
まんこまんこまんこまんこまんこマン

こちらも難しい、一つの単語を繰り返し重ねる手法。何が難しいかと言いますと、基本的に575は素数で形成されていて、1以外の数で割ることはできませんから、一つの単語を繰り返すのには無理があるのです。

その中で無理やり一単語を繰り返すことにより、575の中にポリリズムのような独特のリズム感を形成し、不思議な雰囲気を醸し出すことが可能となります。

一句は楽しい

長々と書きましたが、他にも対話手法など様々な技法を用いて一句を作っています。中には上記の技法、いずれも使っていないものもありますが、もし「あ、あの技法使ってる!」と気付いて頂いて、一句をより楽しんで貰えたなら幸いです。