都会

自己顕示欲が肥大していくうちに思うのはこれだけの人がいる都会で今日も何百人とすれ違い様々な人生と交錯していたであろうにも関わらず僕の人生は誰の人生とも交じり合うことのない平行線を通っていてつまりはたくさんの人に囲まれながら今日も孤独だということを知らしめられる訳だがそんな風に一人でばかりいるといよいよ自分以外の何もかもは実は存在すらしていないのではないかという不安やもしかすると自分自身がここには存在していないのではないかという不安に駆られる都会の街は心が空っぽな人間を食いつぶすだけだと誰かが言っていて確かにその通りなのだけれども食いつぶされたはずの心が精神がどんどんと肥大化していくのは全くもって皮肉なことで都会に生きるということはいつだって寂しい。