まつをのラジオ:初恋

「こんばんは、まぶたの裏にはいつでも女児を、まつをです!」
「ぎゅるんぎゅるんまいまいだよー!!!」
「寒いのに元気ですねえ」
「まいまい雪だいすきっ!」
「そう言えば先日都内でも雪が降りましたね。観測史上初の早さの積雪だとか」
「ゆーきーやま〜いま〜い♪」
「今年の冬は早漏だったんですね」
「…」
「思い出してみると、濃度も薄くびちゃびちゃしてコシもありませんでしたね」
「でも!確かに雪だよ!」
「僕はあれを雪とは認めません。早漏の先ばしり汁です」
「むぅ…」
「さて!今日のテーマは『初恋』です!まいまいの初恋はいつでしたか?」
「母の胎内から産まれ落ち此の世の光を眼前に浴び微笑する其の姿刹那逆光の中まいまいはパパに恋をしたのっ☆」
「お、おう」
「生まれた時からパパはまいまいの運命の人なんだよ〜♪」
「早いですねー。初恋のタイミングって人それぞれで、遅い人だと20歳を過ぎても初恋がまだだったりとか」
「それって『恋心』の捉え方の問題じゃないかなあ」
「僕もそんな気がします。それを恋と呼ぶかどうかって、その人の裁量に任せられているんですよね」
「そうそう!まいまいのパパへの想いも、誰かにとっては恋じゃないかもしれないし、まつをさんのまいまいの想いは誰かにとっては恋かもしれない」
「しかも、恋をするというのは歳を取るほど難しくなって。知識が増えるほどに、利害とか、体裁とか、それって本当に恋と関係あるの?っていうことが付きまとうんです」
「恋ってなんなのかな?」
「分からないです。でも、分からないことに安堵もしてて。分かってしまったら最後、僕はもう恋ができなくなる気がします」
「ほえー」
「僕の初恋は小学一年生の時でした。初めて教室というものに足を踏み入れて、そこにいた子に一目惚れをして、恋をしました」
「え!初耳!」
「低学年くらいの内は、好きな子にいたずらしちゃう男の子みたいな感じだったんですが、異変に気付いたのは高学年になってからでした」
「進展しちゃう?!しちゃう?!」
「その頃になると、好きな気持ちが膨らむとともに、劣等感が膨らみ始めたんです。太ってたりで自分に自信がなかったのも相まって」
小錦みたいな身体してたもんね」
貴乃花って呼ばれてましたね。次第に、その子が近くにいるだけで動悸がするようになって。目なんか合わせることもできなくて。でも本当に好きで寝ても覚めてもずっとその子のことを考えて。どんどん、偶像になっていくんですよ」
偶像崇拝まいまい…」
「6年生の頃には半径5mに近づくくらいで心臓ばくばくしてたので当然心理的な距離も縮められなかった僕は、ついにある境地にたどり着きました」
「性犯罪者…?」
「ちがああああああああああああああう!!!!!!!」
「ちがった」
「当時の僕は純粋無垢でしたからね。そうじゃなくて、その子が幸せならいいやって。それだけで僕も幸せだと。その瞬間に僕は『大切な人の大切な人』になることを諦めちゃったんです」
「悲しい初恋だねえ…」
「でも、その頃に育んだ劣等感が今でも生きる糧になってる気がします。自分は価値がない、人生に期待をするな、他人を求めるなって」
「いきる…かて…?」
「さてさて、長くなってしまいましたね!とても大事な思い出なので熱く語ってしまいました!」
「雪も溶けちゃったねー!」
「ちなみに、人間の脳は好きなものや人に反応する部位を作るそうですよ」
「つまり?」
「好きな人の名前を聞くだけでドキドキしたり、好きなもののことを思い出すだけでわくわくしたりするのは、それに反応する場所が脳内に作られるからだそうです」
「まいまいの頭はパパに反応する場所しかないかもっ☆」
「さてさて、今日は長くなってしまったのでお便りコーナーはお休みです!」
「そもそもお便りなんて来てないからね〜」
「こら!来週のテーマは番外編『まいまいとデート』です!それでは芭蕉さん!」
「初恋の あの子が喘ぐ AVで」
「ありがとうございます!次回はもう12月!それでは!」
「でぃっせんばあ!」